Hiragana
むかしむかし、いっぴきの きつねが つきに あこがれていました。
まいばん、きつねは そらを みあげて、つきに とびたつ ゆめを みていました。
あるひ、きつねは おおきな やまに のぼり、つきに ちかづこうと しました。
でも、どんなに がんばっても、つきは とおく はなれて いました。
つかれはてた きつねは、やまの うえで やすみ、つきに こういいました。
「どうして ぼくは きみの ところに いけないの?」
つきは やさしく ひかりながら こたえました。
「きつねさん、わたしは いつも あなたの そばに いますよ。ただ、ちょっと とおく みえるだけです。」
そのひから、きつねは つきに とびたつ ゆめを みなくなり、そらを ながめながら おだやかに すごしました。
おわり。
English
Once upon a time, there was a fox who admired the moon. Every night, the fox would look up at the sky and dream of flying to the moon. One day, the fox climbed a big mountain to get closer to the moon. But no matter how hard he tried, the moon remained far away. Exhausted, the fox rested at the top of the mountain and asked the moon, “Why can’t I reach you?”
The moon, glowing gently, replied, “Dear fox, I am always near you, even though I may seem far away.”
From that day on, the fox no longer dreamed of flying to the moon but instead spent peaceful nights admiring it from afar.
The end.